味の素グループは、「おいしく食べて健康づくり」という創業者の志をもとに歩んできました。
日本人の栄養状態を改善したいという強い願いのもとに、1908年に東京帝国大学理学部化学科教授の池田菊苗博士が、アミノ酸の一種であるグルタミン酸がうま味成分であることを発見し、栄養価の高い食品の味を向上させるために、うま味調味料の製造方法を発明しました。それからほどなくして、世界初のうま味調味料「味の素®」が商品化され、今日も受け継がれている、“Eat Well, Live Well”という理想のもと、会社が設立されたのです。それから今日に至るまで、私たちは、生命にとって不可欠な物質であるアミノ酸のチカラを引き出すための、広範にわたる研究や独自のアプローチに基づき、世界中の人々のニーズを満たすべく、栄養におけるイノベーションを起こし続けています。
長年、私たちはアミノ酸の優れたチカラを発掘し、より良い社会を実現するために、それを使える方法を考えてきました。それには、食べ物をおいしくすること、成長と発育の促進、消耗からの回復、体調管理、科学とテクノロジーの進歩をサポートする新しい機能を生み出すことも含まれます。
栄養改善の必要性は、食習慣の見直しを通して取り組むべき世界的課題です。味の素グループは、栄養価の高い食品をおいしく簡単に手に入るようにし、さらにはその土地ならではの習慣や風味を尊重することにより、グローバルな健康が最適化できるという理念を持って取り組んでいます。
“おいしく食べて健康づくり”という創業以来の理念に基づき、味の素グループは“おいしさNo.1”の食品企業を目指してきました。おいしさの実現は、アミノ酸をコアとするキー素材の開発力と、生活者の嗜好・食生活に合わせたアプリケーション力によって支えられています。味の素グループは、これからもたゆまぬ努力でおいしさを追求し続けます。
旬のおいしい食材を活かす料理はもちろん、簡単においしくできる料理、子どもが苦手な食材を食べさせる工夫、食材を無駄なく活かしきることなど、味の素グループは「レシピ大百科」を通じて今まで11,600(2018年現在)通りの多様なレシピを生活者に提供してきました。また、野菜やタンパク質の摂取、おいしく減塩など、健康に寄与できるレシピの提供にも積極的に取り組んでいます。
家族、友人のみならず、職場の人や地域の人など、誰かと共に食事をすることは、おいしさだけでなく、心理的にも充たされ、こころの健康にも繋がると味の素グループは考え、製品やサービスを通じて共食機会の創出に貢献します。
食べ物には、味のほか、香りや物性など、食べやすさに影響する要素があります。特に高齢者の味覚変化、噛む力や味の感じ方などの変化に応じた、調理の工夫が必要だと、近年は言われ始めています。味の素グループは、製品やレシピを通じて食べやすさの向上による健康づくりにも貢献します。
味の素グループでは、“楽しく、上手に、買い物も含む食事の準備、調理、食後の跡片付けができること”をスマートな調理と考え、製品およびサービスを通じたスマートな調理による生活時間の創出に貢献します。
うま味物質であるグルタミン酸がアミノ酸の一種であることから、味の素グループは、アミノ酸研究を軸に先端バイオ・ファイン技術を磨き、事業領域を拡大してきました。味の素グループはアミノ酸の機能と独自の技術を活かした様々な製品・サービスを通じて、世界中の人々の健やかな生活を支えます。