おいしさの追求
現地適合・味の素グループ独自のおいしさ設計技術と現地・顧客適合により、「おいしさNo.1」を実現します。併せて、各国・地域の食生活や食文化に応じたカテゴリー展開、ローカル対応トッププレイヤーとの連携による新地域展開を進め、地域ポートフォリオ強化を通じた確かな成長を実現します。
新型コロナウイルスの感染拡大を受け健康志向が高まる中、インドネシアの伝統的な食品である大豆発酵食品テンペは、特に世帯収入が減少した低所得者層にとって、重要なたんぱく源となっています。
2021年1月、インドネシア味の素社は、メニュー用調味料「Sajiku®」の新品種を発売しました。調理の頻度が高いタフ&テンペゴレン(豆腐とテンペの揚げ物)を手頃な価格でおいしく、簡単に調理できるメニュー用調味料を通じて、同社が掲げるメッセージ「Keep in Touch with Delicious Nutritious Meal(おいしくて栄養価の高い食品を食べよう)」をインドネシアの家庭にお届けしています。
液体調味料に強みを持つキュクレ食品社、粉体調味料・食品に強みを持つオルゲン食品社双方のリソースを有効活用し、事業展開をさらに加速するために、2018年7月にイスタンブール味の素食品販売社、キュクレ食品社、オルゲン食品社を統合し、「イスタンブール味の素食品社」を発足しました。新会社はトルコにおける総合食品メーカーとして新たにスタートし、トルコおよび中東における食品事業の拡大をさらに加速します。
フィリピン味の素社では、フィリピン政府の栄養改善の取り組み「Pinggang Pinoy®」をサポートしており、2018年に37のレシピからなる2週間のメニューを開発し、教育プログラム「Mag-Pinggang Pinoy® Tayo!」を実施しています。また、栄養摂取基準を踏まえ、毎食摂るべき食品群を考慮した栄養バランスに優れた40の健康メニューを開発しました。
この取り組みではまず、フィリピンの食生活・調理の実態から高頻度喫食メニューを抽出し、その栄養分析から、国の摂取基準に対して不足しがちな栄養素と過剰傾向の栄養素を把握しました。分析には現地の日常の食事とその栄養バランス情報をデータベース化した味の素グループ独自のシステム「a-Menu」を活用しています。分析結果をもとに、おいしくて栄養バランスが良く、経済的で簡単に調理できるメニューを開発、生活者が日々の食事を楽しみながら、栄養課題を解決できるよう、SNSや製品パッケージを通じたコミュニケーションを行い、政府の活動をサポートしています。
「Mag-Pinggang Pinoy®」のクッキングブック
ベトナムでは、一般的に妊娠中や授乳中の女性や幼い子どもが必要とする栄養についての知識が限られており、母子の栄養状態に課題があります。ベトナム味の素社は2020年12月にベトナム保健省と「Mother & Children Project」を開始しました。その一環として、国立栄養研究所の栄養基準に基づき開発した1,300以上のメニューを収録し、食生活チェックツール等の機能も搭載したソフトウェアを開発、工場見学等の場を活用して提供したり、全国の医療機関や婦人連合会等を通じて提供したりしています。オンライントレーニング等も実施し、今後もベトナムの母子栄養の改善を支援していきます。
独自素材・技術や主要原料である肉エキスの自家抽出を進め、「おいしさNo.1」を追求しています。また、TVCM等によるおいしさ、安全・安心の訴求や、パッケージ裏面での栄養バランスの良いメニュー提案を行っています。今後も海外食品事業拡大の牽引役として、独自技術に裏打ちされた「おいしさNo.1」の追求と栄養価値訴求を継続します。
肉エキスの内製化(インドネシア)
パッケージ裏面で 栄養バランスの良いメニュー提案