東京栄養宣言
(グローバルな成長のための栄養に関する「東京コンパクト」)」
サミットでの議論の結果、栄養改善に向けて国際社会が今後取り組むべき方向性をまとめた成果文書として、64の政府、11の国際機関、60の民間企業、58の市民社会を含む、212のステークホルダーからのエンドースを得る形で東京栄養宣言が発出されました。

岸田内閣総理大臣
[ 東京栄養宣言の骨子 ]
●健康で生産的な生活には良好な栄養が必要。誰一人として取り残されてはならない。
栄養は個人の健康と福祉の基礎であり、持続可能な開発と経済成長の基盤。
●多くの国が「栄養不良の二重負荷」に苦しむ。新型コロナにより、子どもの栄養不良が増加。
●健康な食事と栄養改善への公平なアクセス達成に向けて団結する。2030年までに栄養不良を終わらせるため、以下5つのテーマにわたって栄養に関する更なる行動をとることにコミットする。
1.(健康)栄養のユニバーサル・ヘルス・カバレッジ(UHC)への統合
保健システム強化が栄養不良改善に不可欠。UHC達成は栄養不良を終わらせるために最も重要。UHCにおける栄養の主流化に向け、質が高く、手頃な栄養サービスの提供を視野に、保健システム強化のための行動を取ることにコミット。
2.(食)健康的な食事の推進と持続可能な食料システムの構築
栄養を確保する強固な食料システムを構築する必要がある。栄養価の高い食品へのアクセス改善にコミット。食料システムは、気候に配慮した投資の拡大や科学技術等の活用を通じ、気候変動に適応すべき。 ※「バランスのとれた健康的な食事」を明記。
3.(強靱性)脆弱な状況や紛争下における栄養不良に対する効果的な取り組み
世界の飢餓の60%が脆弱性や紛争に影響された地域で発生。良好な栄養は人々とコミュニティの存続の中核。栄養に加え、保健、社会保障、水と衛生、教育、農業等の強靱なシステムが必要不可欠。
4.(説明責任)データに基づく説明責任の促進
コミットメントをモニターし、更なる行動を促進するため、栄養説明責任フレームワークを立ち上げ。透明性の向上と、データに基づく説明責任の強化にコミット。
5.(財源)栄養の財源への新たな投資の動員
栄養への投資が重要。国内外の資金による持続可能な方法での資金調達が必要。新たな資金パートナーや民間資金投資、革新的資金調達を含む全ての行動を歓迎。 ⇒多様なステークホルダーとパートナーによる大胆な新しいコミットメントを歓迎。アドバイザリーグループの包摂性を歓迎。次回栄養サミットへの期待を表明。