スポーツとアミノ酸について
創業以来百年以上アミノ酸を研究し続けてきた味の素グループは、食とアミノ酸のはたらきを通じて、スポーツに取り組む全ての人を応援します。
アミノ酸って?アミノ酸の役割は?
ヒトのカラダは約20%が筋肉の主成分である「たんぱく質」、つまりアミノ酸から構成されています。体内のアミノ酸は毎日入れ替わっており、毎日摂取が必要です。スポーツ選手の1日あたりのたんぱく質摂取推奨量は、一般人男性と比べて1.3倍~2.0倍です。
アミノ酸で摂取すると吸収が早い
食事で摂取するたんぱく質は、分解して吸収するまで3~4時間かかるのに対し、アミノ酸で摂取すると30分程度で吸収でき、スポーツ時に有効です。

人間のカラダの約60%は水。20%はたんぱく質でできています。そのたんぱく質は、20種類のアミノ酸でできています。
つまりアミノ酸は、筋肉や皮膚などカラダを構成するたんぱく質の素なのです。
スポーツ時、普段より強くカラダを動かし続けると、筋肉がこわれ、カラダの中の大切なアミノ酸が消費されていきます。しかもその一部のアミノ酸は、体内でつくることができません。食事でたんぱく質を摂ろうとしても、たんぱく質がアミノ酸に分解され、体内に吸収されるまでに3~4時間もかかってしまいます。しかし、アミノ酸をそのまま摂れば、そういったカラダの負担をかけずに30分くらいですぐ吸収されるのです。
これが、スポーツするとき、水分補給と同様に、アミノ酸の補給も欠かせない理由です。
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たんぱく質
数千個〜数万個のアミノ酸でできている。
消化酵素の働きにより、3~4時間かけてアミノ酸まで分解される。胃・十二指腸
などで分解 -
ペプチド
数個~数千個のアミノ酸がくっついている。
小腸などで
分解 -
アミノ酸
タンパク質の最小単位。分解が必要ないため、約30分で吸収される。
アミノ酸は種類によって役割が異なる
約10万種類のたんぱく質を構成している20種類のアミノ酸は、それぞれ役割が異なります。スポーツ時にアミノ酸が果たす役割を「種類別」と「目的別」にまとめます。
アミノ酸って?アミノ酸の役割は?
カラダのたんぱく質を構成する20種類のアミノ酸。各アミノ酸の主な役割をご紹介します。
アミノ酸とスポーツ(種類別)
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バリンバリン主な役割(例)コンディションの維持説明必須アミノ酸のひとつ。分岐鎖アミノ酸(BCAA)と呼ばれます。BCAAは筋肉中の必須アミノ酸の約4割を占めます。BCAAは筋肉のタンパク質の合成を促進し、筋疲労や筋肉痛を軽減します。摂取できる食品例鶏肉、豚肉、牛肉、マグロ、海苔
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ロイシンロイシン主な役割(例)コンディションの維持説明必須アミノ酸のひとつ。分岐鎖アミノ酸(BCAA)と呼ばれます。BCAAは筋肉中の必須アミノ酸の約4割を占めます。BCAAは筋肉のタンパク質の合成を促進し、筋疲労や筋肉痛を軽減します。摂取できる食品例鶏肉、豚肉、牛肉、マグロ、海苔
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イソロイシンイソロイシン主な役割(例)コンディションの維持説明必須アミノ酸のひとつ。分岐鎖アミノ酸(BCAA)と呼ばれます。BCAAは筋肉中の必須アミノ酸の約4割を占めます。BCAAは筋肉のタンパク質の合成を促進し、筋疲労や筋肉痛を軽減します。摂取できる食品例鶏肉、豚肉、大豆
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リジンリジン主な役割(例)疲労回復・成長促進・肝機能向上説明人体のたんぱく質中の2~10%を占める必須アミノ酸のひとつ。小麦粉や精白米に偏った食事をしていると不足しがちなアミノ酸です。摂取できる食品例鶏肉、牛肉、豚肉、マグロ、海苔、大豆
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フェニルアラニンフェニルアラニン主な役割(例)神経伝達物質説明必須アミノ酸のひとつで、多種の有用なアミンなどをつくるのに用いられます。摂取できる食品例牛肉、豚肉、海苔、大豆
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ヒスチジンヒスチジン主な役割(例)成長促進・貧血の予防説明必須アミノ酸のひとつで、ヒスタミンなどを作ることに用いられます。集中力・記憶力を高める作用があります。乳幼児期は体内で合成できません。摂取できる食品例鶏肉、豚肉、マグロ
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メチオニンメチオニン主な役割(例)利尿機能の維持・動脈硬化の予防説明必須アミノ酸のひとつで、生体内で必要なさまざまな物質をつくるのに用いられます。摂取できる食品例鶏肉、豚肉
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スレオニンスレオニン主な役割(例)新陳代謝を促進説明必須アミノ酸のひとつで、酵素の活性部位などを形成するのに用いられます。摂取できる食品例鶏肉、豚肉、海苔、大豆
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トリプトファントリプトファン主な役割(例)神経伝達物質の生成説明必須アミノ酸のひとつで、セロトニンやメラトニンの材料となるアミノ酸です。摂取できる食品例牛ヒレ肉、豚肉、海苔
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アルギニンアルギニン主な役割(例)カラダの修復説明様々な機能をもつアミノ酸で、血管を広げたり、アンモニアを除去したり、免疫能を高めたりします。摂取できる食品例豚肉、鶏肉、牛肉
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アラニンアラニン主な役割(例)持久力の向上説明カラダのなかで糖に替わることができ、エネルギーとして利用されるアミノ酸のひとつ。肝臓で糖質からグリコーゲンを作る働きやアルコール代謝を助ける働きがあります。摂取できる食品例豚肉、鶏肉、牛肉
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アスパラギンアスパラギン主な役割(例)コンディションの維持説明アスパラガスから見つかったアミノ酸です。アスパラギン酸とともに、TCA回路(エネルギー生産の場)に働くアミノ酸です。摂取できる食品例アスパラガス、もやし
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プロリンプロリン主な役割(例)エネルギー源の生成説明カラダのなかで糖に替わることができ、エネルギーとして利用されるアミノ酸のひとつ。肝臓で糖質からグリコーゲンを作る働きがあります。肌や関節などのコラーゲンには欠かせないアミノ酸です。摂取できる食品例豚肉、鶏肉、牛肉
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アスパラギン酸アスパラギン酸主な役割(例)利尿作用・疲労回復説明エネルギー源として利用され易いアミノ酸のひとつです。TCA回路(エネルギー生産の場)に働くアミノ酸です。摂取できる食品例鶏肉、豚肉、牛肉
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シスチンシスチン主な役割(例)免疫力向上説明アミノ酸の1種であるシステインが2つ結合したアミノ酸です。様々なストレスからカラダを守ってくれる働きや免疫力を高める働きがあります。摂取できる食品例鶏肉、豚肉
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グルタミングルタミン主な役割(例)カラダの修復
胃や腸管を守る説明カラダに最も豊富に含まれるアミノ酸のひとつです。免疫力を高めたり、胃や腸を守る働きがあります。摂取できる食品例大豆、小麦、肉類、卵 -
チロシンチロシン主な役割(例)コンディションの維持説明フェニルアラニンやトリプトファンなどとともに芳香族アミノ酸のひとつで、多種の有用なアミンをつくるのに用いられます。アドレナリンやドーパミンなどの材料となり、脳機能に役立つことが報告されています。摂取できる食品例豚肉、鶏肉、牛肉
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グルタミン酸グルタミン酸主な役割(例)コンディションの維持説明うま味のもととなるアミノ酸で、昆布だしの成分です。カラダのなかで多くのアミノ酸がグルタミン酸をもとに合成されます。摂取できる食品例鶏肉、豚肉、大豆、海苔
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グリシングリシン主な役割(例)睡眠の質向上説明体内で作られるアミノ酸(非必須アミノ酸)で、カラダに広く存在しています。すみやかに深睡眠をもたらし、睡眠の質の向上をもたらす働きがあります。摂取できる食品例豚肉、鶏肉、牛肉、大豆、エビ
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セリンセリン主な役割(例)肌の保湿・神経細胞の維持説明細胞膜を構成するリン脂質やグリセリン酸をつくるのに用いられるアミノ酸です。摂取できる食品例鶏肉、豚肉、海苔、大豆
アミノ酸とスポーツ(目的別)
スポーツシーンにおける目的別に、アミノ酸のはたらきをご紹介します。


を整える
シスチン、グルタミンは、運動によって起こる胃腸へのダメージを抑え、疲労の軽減に役立つアミノ酸です。


のために
シスチンは、運動による酸化ストレスからカラダを守ってくれることで脂質のエネルギー利用に役立つアミノ酸です。


リカバーに


対策に


のために
アミノ酸の活用方法(目的別)
スポーツ時のトラブルや目的によってアミノ酸の活用方法は異なります。気になるテーマを選んでご覧ください。